同志社大学グローバル地域文化学部

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同志社大学グローバル地域文化学部が2022年度に開講した「グローバル地域文化学の実践4(多文化×映像フィールドワーク)」では、学生が京都における多文化の日常をテーマとした短編ドキュメンタリー映画を制作しています。本授業は、学生が、地域の現場に足を運び、映像を用いたフィールドワークと制作(撮影・編集・上映)を通して、自己を批判的に見つめなおし、多文化な地域社会へアプローチするための共感力と発信力を身につけることを目的としています。文化も価値観も違う他者をいかに理解し、どのような関係性を築いていくことができるでしょうか? 作品を上映し、対話を通じて開かれたコミュニティや共生社会の在り方についても考えていきます。

*参考HP:2019年度プロジェクト科目「グローバルビレッジを撮る・観る・創る―ドキュメンタリー映画制作を通して見つめる京のムスリムと多文化共生」http://riporipo.com/doshisha-pbs/



最新情報 2024年2月14日HP更新NEW!

Screening March 29

上映会開催!
京都大学CSEAS「映像でみるアジアの文化と社会」主催の上映会にて学生作品を併映します。ご来場お待ちしております。

日時: 2024年3月29日(金)
場所: 東南アジア地域研究研究所稲盛財団記念館1F 旧京都賞ライブラリーホール
https://kyoto.cseas.kyoto-u.ac.jp/access/

【プログラム】
17:00~『古木を抱きしめて』学生作品上映+舞台挨拶
コメント 帯谷知可(京都大学東南アジア地域研究研究所・教授)
全体ディスカッション
17:50~休憩
18:00~『昨日 今日 そして明日へ・・・』直井里予作品上映+Q&A
http://www.riporipo.com/ytt/index.html
20:00 閉会

主催: 京都大学東南アジア地域研究研究所「映像で見るアジアの社会と文化」の会
共催:科研費20K20037(代表:直井里予)
お問い合わせ先:神谷俊郎 kamiya.tosirou.82w[at]kyoto-u.ac.jp


作品紹介(テーマ)

2023年度「ホーム×ドキュメンタリー」
2022年度「多文化の日常×ドキュメンタリー」

大学生がはじめてカメラを手に取り映像制作に挑んだ。多文化を身近に感じながら生きてきた方を主人公とした短編ドキュメンタリー。日本に暮らす彼/女らの生きる喜びや哀しみを通して多文化共生を模索する。

  • 2023年度「古木を抱きしめて」 15分
  • 2023年度「クロスオーバーする「ホーム」~カタルーニャと日本~」 15分
  • 2022年度「世界の「食」」 15分
  • 2022年度「ウクライナから京都へ~今 できること」 15分
  • 2022年度「「生きづらさ」という壁を乗り越えて―朝鮮学校の日常―」 15分
  • 2022年度「ともに生きる」 15分

 

協力: JARFO Art Square、喫茶いのん、NPO法人京都コリアン生活センターエルファ、ウクライナ・キーウ京都市民ぐるみ受入支援ネットワーク(公益財団法人京都市国際交流協会)(京都市総合企画局国際交流・共生推進室)、京都朝鮮初級学校、京都朝鮮初級学校オモニ会、タイレストラン イーサン、同志社大学学生生活課、同志社大学継志寮、ハナマダン洛北

 


 

「古木を抱きしめて」

監督・撮影・編集:川西爽登 撮影・編集:青野歩人、尾﨑琴美

ウクライナから避難してこられたユリヤ・ボンダレンコさんが今日、日本でどのような事を想い、どのような生活をしているのかを知り、身近な存在として視聴者に届け、今一度ウクライナに目を向けてもらうことを狙いとする。テレビや新聞などのメディアで知る情報は、断片的かつ非日常的で自分のことではないように感じる。フィクションのようにすらも感じることもあるだろう。 また、「戦争」によって居場所 ホーム を失った方々が、京都を第二のホームとして捉え、居場所としていく過程や経験を伝え、他人事ではないことを知ってもらいたい。

「クロスオーバーする「ホーム」~カタルーニャと日本~」

監督・編集・撮影:板戸基樹 編集・撮影:渋谷真子

スペイン出身のマルティンさんは、2022年から1年間にわたり、同志社大学で日本語や日本文化を熱心に学んできた。そして、2023年の秋、彼は母国へ戻らず、京都で生活を続ける決断をした。母国であるスペインを離れ、新たな生活を紡ぎ始めるマルティンさんは、新たな「ホーム」となる日本・京都に何を求め、またその京都から「ふるさと」をどのように捉えているのだろうか。マーティンさんが、日本で新たな「ホーム」を構築し、また「ふるさと」を再認識する場面に参与することを通じて、多文化な日本での暮らしを模索するカタルーニャ人の視座を浮き彫りにしたい。

「世界の「食」」

監督:出口未来 編集:上田佑豪 撮影:國岡凛々子、福田千紘

多様な価値観を理解しあい、その違いを新たな創造へ。同志社大学VISION2025にて掲げられた「国内学生と留学生が区別なく生活を共にし、学びあえる寮」を具現化した継志寮が昨年に誕生した。しかし、生活が日本文化に浸食されていく寮の外では、自国の文化や価値観を保持していくことは難しい。今回はタイから来た留学生にフォーカスを当て、食文化の違いから生まれる自国のアイデンティティの確立と葛藤の姿を描く。

 

「ウクライナから京都へ~今 できること~」

監督:原七穂 編集:加藤結子 撮影:太田己瑚、高松侑平

「ウクライナ・キエフ京都市民ぐるみ受入支援ネットワーク」。戦禍のウクライナから、この窓口を頼りに避難したのは70名以上にのぼる。避難民の悲しみと新生活に寄り添うため、京都市や京都市国際交流協会、京都キエフ交流の会などの事務局の他、民間企業や市民が一丸となって支援する。深い悲しみを抱えながら、自ら選んだ京都の地で気丈に生活する避難民と、それを支える職員の様子から、世界で今まさに起きている「現実」を描く。

「「生きづらさ」という壁を乗り越えて―朝鮮学校の日常―」

監督・編集:井上乃晏 編集: 庄家豪 撮影:寸田みなみ、寺田晶

運動場で遊ぶ子供達の声、みんなで食べる給食、今日の体育は跳び箱……そこには「普通」の小学校の日常があった。しかし、何かが違う。給食のメニュー、先生の服、ことば。私たちは、京都にある朝鮮学校の完全密着ドキュメンタリーを制作した。先生・生徒・保護者の三者の立場から、アイデンティティを守る決意と葛藤を描き出す。

「ともに生きる」

監督・編集・撮影:岡崎美月 編集:石山詩乃 撮影:木村成、吉田鷹十

「ハナ、トゥル、セッ」。高齢者向けのデイサービス・ハナマダン洛北では今日も賑やかな声が聞こえてくる。私たちはここに通うひとりのオモニに密着し、ありのままの日常を追った。戦前、10代にして日本に渡ってきた彼女が、在日コリアンとしてどのような人生を送ってきたのか。そして高齢化社会、多文化共生社会へと向かう日本で大切にするべきことはなんであろうか。彼女の語りにはたくさんの発見があった…。

 

グローバル地域文化学の実践4
多文化×映像フィールドワーク